
月詠
完結月詠
御堂耕平は祓い師と霊媒師の家系に生まれたが、親族とは異なり、霊能力をまったく持っていない。霊を見ることも未来を予知することもできず、唯一の武器は持ち前の機転の良さだけ。従兄弟の清次とともに、耕平は数々の怪事件を解決してきた腕利きの調査員である。彼の最大の執念は、幼い頃に姿を消した母の行方を突き止めること。その未解決の事件は、彼の心に深い影を落としている。
母を探す旅は、やがて耕平を超常現象が日常となっている世界へと引きずり込んでいく。言葉を話す猫、血に飢えた吸血鬼、そして闇に潜む化け物たち。霊力を持たない耕平は、自らがまったく備えのない危険に立ち向かいながら、母の行方に関する唯一の手がかりを追い続ける。