
さよなら私のクラマー
完結さよなら私のクラマー
周防すみれは十五歳。サッカーへの情熱は誰にも負けないが、それが勝利に結びついたことは一度もない。中学時代は目立った成績を残せないまま終わり、若きウインガーである彼女は、ピッチの中で自分の居場所を見つけられない感覚を引きずっていた。\n\nそんな彼女のもとに、思いがけない誘いが舞い込む。最大のライバルである曽志崎緑から、同じ高校のチームに入らないかと誘われ、「絶対に一人ではプレーさせない」と約束される。その言葉は真摯だったが、すみれは迷う。それを受け入れることは、これまで直接競い合ってきた相手と共に、再び失敗の可能性に身をさらすことを意味していた。\n\n新しいチームで彼女を待っていたのは、まったく異なる個性と、まったく異なるサッカー観を持つ仲間たちだった。練習や試合を重ねる中で、すみれは彼女たちを信じられるか、そして敗北しか知らなかったこの競技の中で、自分の居場所を見つけられるかを問われていく。
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