
りんりんたぬき
完結りんりんたぬき
蒸し暑い夏の夜、少年は人気のないバス停でひとりバスを待っていた。周囲には虫の声だけが響き、生ぬるい風が吹き抜ける。そんな静かな場所に、突然、とても奇妙な服装をした若い女性が現れ、ためらいもなく彼の隣に座る。その姿は目を引くほど異様で、少年は思わず見つめてしまう。
やがて彼女は自分がタヌキであることを打ち明ける。半分人間で半分タヌキの存在であり、人間の世界には偶然迷い込んでしまったのだという。少年は戸惑いながらも、その不思議な告白を受け止め、二人の間には他愛のない会話が生まれていく。日常の話題と現実離れした内容が入り混じり、時間が経つにつれて奇妙な親しみが芽生えていく。
夏の夜の暑さと予期せぬ魔法のような出来事が、ただのバス待ちの時間を特別なものへと変えていく。やがてバスが来るまでの短い時間が、少年にとって忘れられない出会いとなる。
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2016
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