
つげ忠男昭和選集
完結つげ忠男昭和選集
日本オルタナティブ漫画のカルト作家・つげ忠男が、戦後からその後の数十年にわたる日本を舞台にした短編を集めた選集。物語の中心にいるのは、諦めとわずかな希望を胸に日々を生きる名もなき人々だ。露天商、仕事を探す若者、貧しさの中で暮らす家族——。
一つひとつのコマが、静かな哀愁を帯びた日常の瞬間を切り取る。精緻な筆致とゆったりとした語りを通して、つげは孤独や貧しさ、そしてささやかな仕草の儚い美しさを見つめる。大きな展開も英雄も登場しないまま、悲しみと優しさが共存する人間の姿を、作家は親密な筆致で描き出す。
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