狼の伝説
完結狼の伝説
雨宿りを求めて、男は人気のない街角にたたずんでいた。煙草に火をつけると、サングラスをかけた老人が近づいてきて、火を貸してほしいと頼む。二人は無言のまま煙をくゆらせるが、やがて若い男は老人が誰であるかに気づく。かつて憧れた喧嘩師「カミカゼ・サブ」その人だった。逃亡中の犯罪者である若者は、興奮と畏れの入り混じった感情を抱きながらも、声をかけることができない。
物語は、社会の片隅で生きる男たちの日常へと分け入っていく。犯罪者、浮浪者、喧嘩師——彼らは場末の酒場や路上の喧嘩、夜の幻影が漂う世界をさまよいながら、生き延びるために、自由のために、そして存在の意味を求めて闘い続ける。
哀愁を帯びながらも静かな眼差しが、彼らの姿を映し出していく。
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