
アネモネは熱を帯びる
完結アネモネは熱を帯びる
大月ナギサは、エリート高校への入学を夢見る真面目な学生だった。しかし入学試験当日、路上で倒れていた少女を助けたために試験を受けられず、その計画は崩れ去る。自尊心を傷つけられた彼女は、イメージを変えて普通の高校で一からやり直すことを決意する。
そこでナギサは、自分が助けた少女・小宮山ましろがクラスメイトであることを知る。ましろは体が弱く、いつも保健室行きになることを嫌っていた。授業中に再び倒れたましろをナギサが付き添いで保健室へ連れて行く中で、自分もまた望まない学校に閉じ込められていると感じていたナギサは、ましろの悔しさに共感する。
ナギサは、これからは自分が保健室へ連れて行くと約束する。その小さなやりとりは、二人だけの習慣となっていった。保健室への付き添いや会話、気遣いを重ねるうちに、ナギサの初めに抱えていた罪悪感や悔しさは、次第に温かく、そして戸惑いを伴う感情へと変わっていく。
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