
夜回り先生
完結夜回り先生
一人の高校教師が、夜の横浜の街を歩き続ける。十二年もの間、日が沈むと家に帰らない若者たち、街が隠してしまう少年少女を探しに出かけてきた。その出会いの中で、教室では決して語られない声に耳を傾け、多くの若者が静かに抱える傷を間近で見つめてきた。
毎晩、教師は異なる現実と向き合う。自傷行為に及ぶ子、薬物に囚われた子、助けを求めたいのに方法がわからず壊れていく人生。教師にいつも答えがあるわけではない。それでも、彼の変わらぬ存在は、大人の世界とつながる最後の糸となっていく。
作者は自らの体験をもとに、小さくも痛ましい物語の数々を紡ぎ直す。そこに浮かび上がるのは、社会の片隅に追いやられた思春期の姿と、誰も手を差し伸べない場所で手を差し伸べることの代償を描いた、静かな記録である。
関連作品
もし気に入ったら、こちらもどうぞ
この作品とジャンルを共有する作品。