
赤い瞳の廃皇子
完結赤い瞳の廃皇子
リエタ・トリスティはすべてを失った。帝国を襲った疫病は夫の命を奪い、奴隷商人は娘を連れ去った。未亡人となり、頼る者もない彼女は、残酷な貴族カサリウス伯爵のなすがままとなる。伯爵は死に際し、自らの遺体とともに彼女を生き埋めにするよう遺言を残していた。
絶望しかけたその時、大公アクシアスが未払いの借金を回収するために葬儀に現れる。帝国から疎まれ、無慈悲な暴君として知られる彼は、借金を帳消しにする代わりにリエタを連れ去ると申し出る。その提案は彼女の命を救うが、同時に血の噂に包まれた男の屋敷へ身を置くことを意味していた。
大公の妃として迎えられたリエタは、新たな生きる意味を探そうとする。魔法の知識を活かして城の住人たちに祝福を授けるうちに、彼女は誰よりも先に自分に慈悲を示してくれた男の本当の姿を知り始める。
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