
茜の頃
完結茜の頃
戸田航と佐伯千晴は、海辺で一日中を過ごす。話し込んでいるうちに時間が経つのも忘れ、空が茜色に染まる頃、ようやく二人は時の流れの速さに気づく。そして、互いへの想いを伝える最後の機会が訪れていることにも。
それでも、素直になることがすべての答えにはならない。二人とも、この先に何が待っているのか、言葉にしたばかりの気持ちが未来の中で居場所を見つけられるのか、まだわからないでいる。
海の上で光が消えていく中、時間は止まらないと知りながら、二人は共有したこの夕暮れにしがみつく。語り始めたばかりの言葉は、まだ始まりに過ぎないと感じながら。
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