
人間失格
完結人間失格
大庭葉蔵は裕福な家庭に生まれた青年で、学業のため上京する。他人にありのままの自分を見せることができず、思春期から脆い健康と、ある虐待の記憶を抱え、空虚で絶え間ない道化の仮面の裏に身を隠してきた。
その仮面は、彼の人生が崩れゆく中でも彼に寄り添い続ける。輝かしく人気者の学生から、やがて早老した大人へと変わり果て、人間不信と断絶、そして情欲と羞恥に彩られた関係の渦に囚われていく。
思春期から三十歳近くまでを綴った三つの手記を通して、葉蔵は自らの人間としての緩やかな転落を容赦なく語り、自分にとって異質な世界と繋がることのできない深い無力さをあらわにしていく。
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