
ポム・プリゾニエール
完結ポム・プリゾニエール
イマリは私立探偵だが、本当に好きなのは何もしないこと。猫をこよなく愛し、猫もまた彼女に懐いているようだ。酒も好きだし、服を着ずに過ごすのも好き。水辺の街、橋、岸辺の廃墟、放棄されたトンネルを巡りながら、彼女はただ時間をやり過ごす。
彼女が主人公の物語は短く、細やかな瞬間に立ち止まる。近づいてくる猫、行く手に現れた女、見かけ以上の何かを秘めた廃墟の片隅。気の向くままの彷徨の合間には夢幻的な情景が差し込み、仕事に呼び出されると、何もしないままでいたい彼女の日常は揺らぎ始める。
それでも探偵である以上、彼女は時折動かざるを得ない。依頼が舞い込み、それとともに、どんなに穏やかな散歩でも思わぬ方向へ転ぶ可能性が生まれる。イマリは内心辟易しながらも、自分の生き方を捨てることなく、しぶしぶ依頼に応じるのだった。
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2003
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