新『ケロロ軍曹』キャストが明かすキャラクターの作り方
声優陣が先行上映会で、前任者の物まねをしないよう受けた指示について語った。
9月26日、ユナイテッド・シネマ豊洲で 『ケロロ軍曹☆』第1話・第2話の先行上映会が行われた。舞台にはケロロ小隊を演じる5人の声優が登壇し、20年以上の歴史を背負ったキャラクターをどう構築したか、その過程を語った。
新たにケロロを演じる小市眞琴は、オファーを受けたとき喜びよりも責任の重さのほうが大きかったと認めた。「以前演じていた方がいて、そのおかげで今ここに立てている」と話す。音響監督からは具体的に「前の芝居に近づかず、新しいものを作ってほしい」と言われたという。
この方針は他のキャストにも共通していた。ギロロ役の増田俊樹には、さらに明確な指示があった。「前の 『ケロロ』 は見ないでくれ」というものだ。キャラクターをゼロから作るよう求められた増田は、過去の放送のコピーではなく、一人の男としてギロロを演じることに集中したと語った。
ゼロから出発するキャスト
新シリーズは10月3日にテレビ東京系列で放送開始。吉崎観音の原作の基本設定を引き継ぎ、地球侵略にやってきたケロン星人のケロロ軍曹が、日向冬樹・夏美の兄妹に捕まり日向家に居候するという展開だ。侵略計画と、どんどん居心地よくなっていく日常生活のギャップから笑いが生まれる。
新タママ役の長江里加は、オーディション後「落ちた」と思い込んでいたと明かす。合格の知らせを受けたときは「たくさんの世界が動き出す」と感じたという。クルル役の越後屋コースケは、もう諦めかけていたその日に合格の電話を受けた。ドロロ役の猪股慧士は、自分のオーディションは「負けパターン」だったと冗談を交えつつ、いまだに信じられない気持ちで舞台に立っていると話した。
アフレコでは、キャラクターによって受けた指示が大きく異なったという。猪股にはアドリブを求め、あえて二枚目声を避けるよう指示があった。長江はタママのイメージを頭に浮かべて自然に演じ、自分のスタイルを崩さないことだけを心がけた。一方、越後屋は原作漫画を読み込み、クルル特有の仕草や空気感を芝居に落とし込んでいった。
「ゴールに向かって走っているのではなく、次の世代に渡すためのバトンを受け取ったんです」と増田は語った。
この言葉がイベント全体のトーンを表していた。5人の声優は、長年このキャラクターたちに命を吹き込んできた先達への敬意を繰り返し口にしつつ、物まねに留まらない必要性も強調した。小市は観客に向けて、放送が始まったら他のことはすべて忘れて物語を楽しんでほしいと締めくくった。
新キャストと今後の予定
先行上映会では新たな出演者も発表された。アンゴル=モア、日向秋、ナレーションの声優はまだ明かされていなかった。小市は「人間チームの声優さんたちが本当に素晴らしい」と制作陣を称えた。
プロモーションは10月も続く。14日からは小市がパーソナリティを務める隔週ラジオ番組が音泉でスタート。その3日後の17日には、池袋サンシャインシティで放送開始記念のスペシャルステージが開催され、小市、長江、そしてケロロ本人が登壇する。
ケロロ小隊が新たな顔ぶれでテレビに帰ってくる。豊洲で語られた内容からすると、今回のバトンタッチは別れというより、再構築として位置づけられているようだ。
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