空とぶハエも星のよう
完結空とぶハエも星のよう
白黒テレビは、ゴミの山の中で孤独に暮らしていた。ある日、月から発信された救難信号をキャッチする。それは、泣き崩れる少女の姿だった。テレビは彼女に恋をし、彼女に会うために不可能とも思える旅に出ることを決意する。
画面の向こう側にいる自分を見てもらいたいという想いに導かれ、テレビは廃棄物の山を登り、宇宙へと飛び立つ。旅の果てにたどり着いた月で、少女は彼を待っていた。しかし、二人の間にある距離は物理的なものだけではなかった。彼女は、彼自身が発する信号を通してしか彼を感じ取ることができないのだ。