
プリマドール
完結プリマドール
帝都の片隅にある喫茶店「黒猫亭」では、かつて大戦のために兵器として設計された機械人形(オートマタ)たちが働いている。戦争が終わり、人間の心を持つ彼女たちは、着物をまとい、笑顔で客をもてなしながら、平和な日常に溶け込もうとしていた。
その中には、最近修復されたばかりの灰桜もいる。再起動によって過去の記憶を失った彼女は、自分が何者で、この新しい世界で何をすべきかもわからない。それでも、歌うことへの想いだけが彼女を導いていく。
穏やかな時間に慣れようとする一方で、戦争の残影と、かつて背負っていた使命がオートマタたちに影を落とす。平和の中で自分の居場所を探す彼女たちの歩みは、決して平坦なものではなかった。