Outsider:Requiem
完結羽生辺ナルは、社交不安を抱え、周囲の世界から切り離された感覚に苦しむ少女である。日常の中で人と関わることに困難を覚え、自室の孤独に逃げ場を見いだし、スマートフォンだけが外の世界へとつながる唯一の窓となっていた。ある日、あてもなくネットをさまよっていた彼女は、これまで誰にも理解されたことのない自分を、まるでそのまま映し出したかのような曲に出会う。それが、バーチャルバンド「イロドリミドリ」による『Outsider:Requiem』だった。
その旋律と歌詞はナルの心の奥底に深く響き、彼女はこの曲を繰り返し聴き続けるようになる。かつては踏み込むことを恐れていた感情の世界に、音楽を通じて少しずつ浸っていくのだった。曲に導かれるまま、彼女は裁きも拒絶も恐れずにありのままの自分でいられる場所を想像する。その歌は、彼女にとっての秘密の友となり、たとえ想像の中だけだとしても、自らの感情に声を与えてくれる現実への架け橋となっていく。
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