
風と木の詩 SANCTUS-聖なるかな-
完結風と木の詩 SANCTUS-聖なるかな-
1880年、子爵とロマの女性の間に生まれたセルジュ・バトゥールは、フランスの名門寄宿学校に入学する。聡明で才能に恵まれながらも、その出自ゆえに周囲から疎まれる。同室となったのは、目を見張る美貌を持ちながら孤独に沈み、理由のわからぬまま体を売るジルベール・コクトーだった。
セルジュはジルベールと心を通わせようと試みるが、その度に拒まれ、二人の間には不信と痛みの壁が築かれていく。しかし、やがて互いの間に抗いがたい引力が生まれ、複雑な絆が二人を、当時の厳格な社会において危険で禁じられた感情の領域へと引きずり込んでいく。