
犬王
完結犬王
14世紀の日本。琵琶を弾く盲目の少年・友魚は、幾重もの衣と仮面に身を隠した異形の存在・犬王と出会う。やがて二人は、互いに特別な才を持つことを知る。友魚には滅びた平家の武士たちの霊の声が聞こえ、犬王にはその忘れ去られた物語に形を与える天性の舞の才があった。
二人はその力を合わせ、音楽と舞を融合させた斬新な舞台を作り始める。彼らの芸は民衆を熱狂させ、かつてないほどの名声をもたらす。しかし、自由で型破りなその表現は、やがて幕府の厳格な伝統や権力構造と衝突する。時の支配者たちは、二人の成功を秩序への脅威と見なし始めるのだった。