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マンガ

AI画像をきっかけに3年来の取引先を失ったイラストレーターの漫画

新城あきらが『AIに即座に仕事を奪われた話』で、定期依頼が何の説明もなく途絶え、クライアントのウェブサイトにAI生成画像が載っていた経緯を描く。

Juan Castillo 2026年10月5日

イラストレーターで漫画家の 新城あきら が短編漫画 『AIに即座に仕事を奪われた話』 を公開した。3年にわたってイラストを依頼してきたクライアントが、ある日突然連絡をくれなくなった経緯を描く作品だ。クライアントのウェブサイトを確認すると、そこにはAI生成画像があった。この作品はInstagramで6300件以上の「いいね」を集め、「あきれる」「著作権侵害では?」「AIより人間のほうが怖い」といった反応が寄せられている。

この話題は日本のメディア「Otonanswer」が作者にインタビューして伝えた。新城あきらはイラストレーターとして活動し、NAPBIZの公式ブロガーでもあり、理学療法士としても働いている。作品はInstagramとブログ 『世界一くだらない絵日記』 で発表している。これまでに漫画 『家を建てたら自治会がヤバすぎた』 (2022年)と 『転職したら職場がヤバすぎた』 (2025年)をいずれもKADOKAWAから刊行。さらに2026年4月には 『宇宙一簡単な菓子相撲療法』 をメディカル・ビューから出している。

画像そのものよりクライアントの沈黙がつらかった

漫画のなかで作者は、同じクライアントから3年間にわたって定期的に依頼を受けていたと語る。連絡が前触れなく途絶えたことに気づき、その会社のウェブサイトを開いた。そこにその画像があった。自分のイラストではなく、AIで生成された一枚だった。「私のイラストがAIの学習に使われてあの画像が作られたとは、100パーセント断言できません」と新城はインタビューで説明した。「いちばんつらかったのは、3年も一緒に仕事をしてきたのに、何も言わずにいなくなったことです」

作者は悔しさを隠さないが、愚痴だけで終わらせもしない。「科学や技術がどれだけ進んでも、人と人とのつながりや、そこで生まれる関係はやっぱり大切だと思います。これで悪い縁が切れたのだと前向きに考えたいです」。それでもこう付け加える。「クライアントに悪気はなかったのかもしれません。それもまた悲しいことです」

AIはすでに日常の一部

興味深いのは、新城あきらが過激なAI反対派ではないことだ。彼女自身も日常的にAIツールを使っている。犬の体調が悪いときに相談したり、子どもの勉強用にミニテストを作ったり、漫画の背景制作に使ったり、理学療法士の仕事では科学論文を要約して最新情報を引き出すために活用している。「最近のAIの発展は目まぐるしいです。すでに日常生活にも仕事にも入り込んでいます」と話す。「以前は『AIに奪われる仕事10選』といった見出しを遠い話のように見ていました。今はもう違います」

実感している影響はそれだけではない。「私の場合、チラシや似顔絵の依頼は確実に減りました」と認める。作者は技術そのものを責めるのではなく、その使われ方を問題にする。「結局、AIを使うのは人間です。正しく使うべきです。そしてこういうリスクがある以上、契約書にはっきり書いておく必要があります。自分への教訓にします」

他のイラストレーターの反応

新城によると、複数の人から同じような経験をしたというメッセージが届いたという。いちばん心に残ったコメントはまさに「人間のほうが怖い」という言葉だった。法整備が技術の進歩に追いついていないことも気にかけている。「法律は同じ速さでは進んでいない印象です」と話す。これは日本の漫画・イラスト業界では新しい議論ではない。出版社や企業が透明性なくAIを使ったと非難される事例が数か月おきに起きている。今回の特徴は、その日常性にある。背後に大手出版社があるわけではなく、小さな仕事上の関係が静かに断ち切られただけだ。

作者は作り手としての立場をこうまとめる。「漫画は読者の心を動かすものだと思います。だからこそ、AIには生み出せない等身大の物語や感情を、なぜ描き始めたのかを忘れずに描き続けたいです」。漫画の全編はInstagramアカウントで公開されている。ユーモアと生活の疲れが混ざった筆致で、こうした自伝的なエピソードをよく投稿している。

クライアントや仕事で同じような経験をしたことはありますか? コメントで教えてください。

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