奥浩哉、「歓喜姫」完結後に漫画家引退を発表
「GANTZ」「いぬやしき」の作者が、現在の連載を漫画家として最後の仕事にすると明言。
漫画家の奥浩哉は10月12日、 「歓喜姫」の連載終了後に業界から引退することを明らかにした。同作は現在、 「ビッグコミックスペリオール」で連載中だ。自身の公式Xで「もう十分描いた。 「歓喜姫」で引退します!」と直接的なメッセージを投稿している。
メッセージとともに、奥は代表作のキャラクターを並べた画像を公開した。 「変」、 「01 ZERO ONE」、 「GANTZ」、 「め〜てるの気持ち」、 「いぬやしき」、 「GIGANT」 、そして 「歓喜姫」まで、30年以上にわたるキャリアを振り返る内容だ。
奥浩哉が公開した、主な作品のキャラクターをまとめた画像。この決断は突然ではない。作者は以前のインタビューでも意向を語っていた。講談社のウェブメディアとの対談では、その理由をはっきり説明している。「もう十分です。漫画を描き続けるための気力が残っていません」。
「創作意欲が完全になくなったわけではありませんが、物語を考え、描き、連載を続けるには膨大なエネルギーと体力が必要です。今の自分には、それを続ける力がもうありません」。
「歓喜姫」、キャリアの締めくくり
奥は 「歓喜姫」 を漫画家としての「終活」と位置づけている。2024年から 「ビッグコミックスペリオール」 で連載中の本作は、異なる人生の局面に向き合う高齢男性たちを描く。作者によれば、その登場人物たちには自身や同世代のクリエイターが反映されているという。
「主人公に選ばれた高齢の男性が、これからどう生きるのかを描きたい。宇宙人もUFOも出てきませんが、最後までお付き合いいただければ」と同インタビューで語っている。
本作は前作 「GIGANT」の完結後、小学館の同誌でスタートした。1967年福岡県生まれの奥は1988年にデビューし、2000年から2013年まで 「週刊ヤングジャンプ」で連載した 「GANTZ」で青年漫画を代表する存在となった。
全10巻と別れの言葉
「歓喜姫」 の想定される長さについて、奥はSNSで「全10巻くらい」になると答えている。現在、単行本は2巻まで発売中で、まだしばらく連載が続く見込みだ。
一部の読者からは、将来短編や不定期連載で戻る可能性を尋ねる声もあった。作者の返答は明確だ。「今回は一度、引退させてください」。
引退発表後、奥浩哉が読者と交わしたメッセージのやり取り。この発表は、彼の作品とともに育った読者から大きな反響を呼んでいる。多くの人がこれまでの功績に感謝し、本人の言葉によればアイデア不足ではなく蓄積した疲れによる決断であること、その率直さを評価している。
連載が最終回を迎えたときに、この決断が変わらないかはまだ分からない。今のところ 「歓喜姫」 は連載中で、奥も執筆を続けている。何も変わらなければ、引退は彼自身が別れとして構想した作品の完結とともに訪れる。
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