マンガスクールKakikomiが成長と海外展開に向けて資金調達
DBJキャピタルと松竹ベンチャーズが、漫画家のマネジメントとオンラインでの新人育成を手がけるMOTに出資。
日本の企業 MOT は、 DBJキャピタル を主幹事とし、 松竹ベンチャーズも参加する資金調達ラウンドを完了した。10月2日に発表され、調達した資金はオンラインマンガスクール Kakikomi と作家のマネジメント事業の強化に充てられる。
MOTが手がけるのは、普段あまり注目されない二つの仕事だ。漫画家やアニメーターのスケジュール管理とビジネス面のサポート、そしてこの道を目指す人に物語の描き方を教えることである。出版社でもスタジオでもなく、作家が創作に集中できるようにするためのマネジメント会社だ。
MOTが作家のためにしていること
マネジメント部門が担当するのは、 スケジュール管理、企業や海外からの問い合わせ対応、打ち合わせへの同行、SNSのサポートだ。背景には現実の問題がある。アニメ化やゲーム化、海外イベントが増えるなかで、作家が絵を描くこととは関係のない大量の仕事を抱え込んでしまっているのだ。
俳優のエージェンシーに近い仕組みをマンガに応用した形だ。漫画家が一人で各制作会社と交渉したり、深夜にメールを返したりする代わりに、チームが取捨選択して整理する。そうすることで制作と創作にしわ寄せがいかないようにする。
スクールKakikomi、未経験からプロへ
Kakikomi は、 ネーム、作画、キャラクターデザインの動画講座に加え、プロの漫画家が受講生の作品を講評する少人数制のゼミを提供している。講師や他の受講生と交流できるコミュニティもある。
技術を教えるだけではない。受講生が出版社の編集者に直接作品を見せられる持ち込み会を開催しており、同社によると、すでにその場で編集者がついた受講生もいるという。4月の開講以来、 無料会員は1,200人 を超え、ゼミ受講生のなかには新人賞の最終候補に残った者もいる。
受講生の層は、まったくの未経験者から、すでに連載を持っていて画風を磨きたい、新しい機会を探したいという人まで幅広い。この二つを同時に狙う形は珍しい。ほとんどのスクールは初心者だけを対象にしている。
資金の使い道
今回の出資は、 教育コンテンツの改善 、 Kakikomiのマネジメント体制の強化、海外展開の準備、人材採用に充てられる。DBJキャピタルとは、同グループの全国ネットワークを生かし、企業や自治体と組んだマンガ企画の創出を期待している。
映画・演劇の老舗プロデューサーである松竹とは、エンターテインメントと知的財産のノウハウを生かす協業を視野に入れる。 映像作品や舞台作品での提携の可能性にも言及しており、MOTがマネジメントする作家の物語が別の形で映像化される道も開ける。
日本国外への展開がどう具体化するか、 Kakikomi が他言語の講座を提供するようになるかはまだ見えていない。今のところスクールは日本語のみで、その段階に向けた日程も示されていない。
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