Yuuki Aru Hotaru to Tobe Nai Hotaru
完結夏の夜、小川のほとりにある蛍たちの宿では、大人の蛍たちが次々と夜空へ向かって舞い飛んでいく。ただ一匹だけ、じっとしている蛍がいた。生まれつき翅が不自由で、飛ぶことができないのだ。
仲間たちは知恵を絞り、その蛍を柳の枝まで登らせる。梢から見る景色は美しいが、そこには危険も潜んでいた。少年と少女が蛍を取りにやって来て、翅の不自由な蛍を捕まえようとする。仲間を救うため、一匹の勇敢な蛍が少年の手の中に飛び込んで犠牲になる。しかし、子どもたちは優しかった。足が不自由で歩けない妹のために蛍を探していたのだ。
真っ暗な部屋の中で、蛍たちは力強く光り輝き、その夜、子どもたちと蛍たちの心は通い合うのだった。