
雪山のライチョウ
完結雪山のライチョウ
男は雪山で吹雪に巻き込まれ、家から遠く離れた場所で立ち往生してしまう。凍てつく風と猛吹雪が彼を包み込み、帰り道を消し去ってしまった。彼の唯一の願いは、暖かな我が家へ戻ること。しかし、白く荒涼とした風景が彼を完全に隔絶し、自然の猛威の前にただ一人取り残される。
生き延びようともがく中で、極限の寒さと孤独が徐々に彼を蝕んでいく。男の体力はすり減り、心は幻覚を見せ始める。現実と幻覚の境界は次第に曖昧になっていった。一歩進むことさえ途方もない努力となり、避難場所や出口を見つけるという希望は、吹雪の中でゆっくりと消え失せていく。