
よだかの星
完結よだかの星
空には、地上の生き物たちには決して手の届かない永遠の秩序が星々によって保たれている。しかし、他の鳥たちから醜いと蔑まれるよだかは、その苦しみを途方もない力に変え、天空へと舞い上がることを成し遂げる。
宮沢賢治の同名の童話を原作とする加藤隆による本作は、外見に恵まれず、周囲から疎まれてきた一羽の鳥の旅路を静かに描き出す。よだかは自らの痛みと向き合いながら、地上の生き物には届かないはずの場所を目指し、やがて夜の闇の中で星のように輝く存在となる。
短い上映時間の中に、孤独や差別、そして自己の力による変容が凝縮された本作は、宮沢賢治の詩情を映像で蘇らせるとともに、見る者に静かな余韻を残す。