焼跡の, お菓子の木
完結焼跡の, お菓子の木
戦後の日本。焼け跡の街に残された戦災孤児たちは、飢えと孤独に耐えながら、廃墟の片隅で細々と暮らしていた。彼らが心の支えにしたのは、いつかお菓子でいっぱいになるという空想の木。甘い実をつけたその木を思い描くことで、子どもたちは明日への力をかろうじて保っていた。\n\nだが、現実は彼らに容赦なく襲いかかる。食糧は底をつき、寒さと疲労が小さな体をむしばみ、仲間との絆さえも揺らぎ始める。限られた食べ物を分け合うべきか、それとも自分の命を優先するのか。子どもたちは、戦争が壊した世界のただ中で、希望を手放さずに生きるために、あまりにも重い選択を迫られていく。