
昭和元禄落語心中~助六再び篇~
完結昭和元禄落語心中~助六再び篇~
与太郎は、師匠・八雲のもとでの長年の修行を経て真打に昇進し、助六の名を継いだ。しかし、階級を上げたからといって、自分自身の芸風を見つけられるわけではない。師匠の教えと、伝説の初代助六の影の間にあって、彼の芸には輝くために必要な個性が欠けていた。
与太郎が芸のアイデンティティと向き合う一方、老いた八雲は自らの衰えを感じ、落語界最後の大黒柱としての重責をこれ以上支え続けられるか不安を抱いていた。その周囲では、小夏が一人で息子を育てながら与太郎との結婚を拒み、伝統芸能は次第に縮小する観客と向き合っていた。この人間ドラマの最終章は、落語を守り、過去から引きずってきた葛藤を解決しようと奮闘する主人公たちを描く。