
しずく
完結しずく
男は、焼けつくような日差しの下、真水の一滴もない大海原を漂ういかだの上で立ち往生していた。喉の渇きにさいなまれる中、彼の唯一の望みは、船のマストの先端にできた小さな雨粒だけだった。ぎこちなく必死な動きでその滴に近づこうとするが、いかだの不安定さと自身の焦りが、あらゆる試みを困難にする。
滴が海に落ちるか蒸発してしまいそうになるたび、男はそれを捕まえようと奇妙な作戦を次々に繰り出す。首を伸ばし、危なっかしく体を揺らし、口元へ滴を誘導しようと息を吹きかけることさえ試みる。しかし、その行動の一つひとつが新たな滑稽な失敗を招き、彼を目標からさらに遠ざけてしまう。
この小さな水の宝をめぐる闘いは、自然と偶然が結託して彼の機知と忍耐を試す、笑いを誘う絶望的な冒険へと変わっていく。
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