栞
完結栞
少女は、どうやってここに来たのかも思い出せないまま、魔法の森で目を覚ました。夜明けの光が枝の間から差し込む中、小さな生き物が巨大なキノコの上から彼女を見つめている。頼りになるのは、不思議に明滅する光だけ。少女は忘れ去られた秘密をささやく木々や、命を持つかのようにうごめく影の間を歩き始める。一歩進むごとに、現実はぼやけ、記憶は煙のように消えていく。
森には古の力が宿っており、彼女を永遠にその領域に閉じ込めようとしている。やがて少女は、自分が独りではないことに気づく。茂みの奥からは、友好的な存在も恐ろしい存在も、彼女のことをうかがっている。自分を囚えている呪いを解くには、失われた記憶の欠片を見つけ出し、森の中心で膨れ上がる闇に立ち向かわなければならない。時間は残されておらず、霧は彼女の存在の痕跡をすべて消し去ろうと迫ってくる。
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