
ライヤンツーリーのうた
完結ライヤンツーリーのうた
第二次世界大戦中、一人の中国人労働者が日本へ強制連行され、炭鉱での過酷な労働を強いられる。彼は監視の目をかいくぐって脱走に成功し、人里離れた日本の田舎へと逃げ込む。そこは外部との連絡もほとんどない山間の土地で、戦争の終結を知る術もないほど隔絶された場所だった。
彼は人間社会から身を隠しながら、わずかな食料を求め、廃屋や山肌を伝って孤独に生き延びていく。戦争がすでに終わったことも知らぬまま、捕らえられる恐怖と他者への不信を抱え続け、昼夜を問わず身を潜める日々を送る。
やがて外界との断絶は彼の心をさらに追い詰め、逃れようのない悲劇的な結末へと静かに向かっていく。