
沼の大将
完結沼の大将
沼の底には、巨大で食いしん坊なクジラが住み着いている。このクジラは休むことなく泳ぎ回り、出会う魚やカエル、そのほか湿地に暮らすあらゆる水の生き物を次々と飲み込んでいく。生き物たちは、その飽くことを知らない食欲におびえ、安心して泳ぐこともかなわない日々を送っている。
クジラは情けも満腹も知らない。食べても食べても満ち足りることがなく、その暴食ぶりは沼の生態系の均衡を完全に崩しかねないほどだ。このままでは、沼に住む生き物たちは一匹残らず食べ尽くされてしまうかもしれない。
そこで水の生き物たちは、生き延びるために知恵を絞り始める。互いに協力し合いながら、巨大なクジラから身を守る方法を考え、あるいはこの巨人を止める手立てを見つけ出そうと奮闘する。