もしぼくが
完結もしぼくが
1962年、歌手の秦暭男がNHKの番組『みんなのうた』で「もしぼくが」を歌った。この短いミュージックビデオは、メロディーに寄り添う素朴で色彩豊かなアニメーションで構成されており、番組初期の特徴的なスタイルを踏襲している。当時の『みんなのうた』では、子ども向けや大衆的な歌にアニメーション映像を添えて放送するのが通例だった。
数十年の時を経て、オリジナルの映像は完全に失われてしまった。NHKのアーカイブにも個人のコレクションにも現存するコピーは確認されておらず、当時視聴した人々の証言や文字による記録だけが残されている。そのため「もしぼくが」は、日本のアニメ・テレビ史におけるロストメディアの一例とされており、国内の音楽アニメーションの草創期を示す、ほとんど忘れ去られた断片となっている。