
METROPOLIS
完結METROPOLIS
都市は、ひとつの脈打つ有機体として立ち現れる。生命感と運動感に満ちたその姿は、方眼紙の上に丹念に描かれた反復する線描によって形作られ、絶え間なく変化し続ける都市景観として観る者の前に広がっていく。細密に積み重ねられた線のひとつひとつが、建物や通り、流れゆく人々の気配となり、街全体が呼吸するかのような錯覚を生み出す。
水江未来による本作は、幾何学的アニメーションの実験的作品である。視覚的なリズムと都市構造の関係性を探求しながら、抽象的なパターンと催眠的なシークエンスを紡ぎ出していく。規則性と有機性が交錯する画面は、見慣れた都市の姿を解体し、新たな感覚の次元へと観る者を誘う。
本作が提示するのは、都市をまったく新しい視点から観察するという体験である。反復と変化、秩序と混沌が同居する映像空間の中で、都市は単なる建造物の集合ではなく、絶えず生成と消滅を繰り返すひとつの生命体として浮かび上がる。