霞がついてくる
完結霞がついてくる
記憶を失った若い女性が、薄暗く不気味な未知の世界で目を覚ます。自分が誰なのか、なぜここにいるのかもわからない。周囲を取り巻くのは異様で圧迫感のある風景と、不安をかき立てる空気。やがて彼女は、どこへ行っても奇妙な霧がつきまとうことに気づく。その霧はまるで意思を持つかのように、彼女が歩を進めるたびに濃さを増していく。霧は彼女を包み込むだけでなく、周囲の現実を歪め、視界の端に潜む影や不気味な形を浮かび上がらせる。\n\n荒涼とした夢のような風景を進むうちに、霧はさらに濃く、威圧的なものへと変わり、論理を超えた生き物や光景を露わにしていく。彼女は必死に出口を探しながら、自分自身の恐怖や、霧が隠し持つ秘密と向き合わなければならない。しかし、答えを見つけるたびに、自分の正体やこの世界の目的について新たな疑問が生まれる。\n\n霧はただ彼女を追いかけるだけではなく、彼女自身の存在と深く結びついているようだ。そのつながりを理解して初めて、彼女は霧の抱擁から逃れることができるのかもしれない。