石から
完結石から
4年前、青梅での散歩中に、ある人物が直径30センチほどの不思議な石を拾う。見た目はただの石だったが、手にした瞬間からその像が頭から離れなくなり、以来、彼はその石のイメージを究極の果てまで追い求めずにはいられなくなる。
無生物への執着はやがて彼の存在の中心となり、知覚と現実の境界を探らせる。石は自身の心を映す鏡へと変わり、日常は異化され、物理的なものよりも心理的なものが支配するようになる。彼の内面と外界の区別は次第に溶けていき、石を追うことは自分自身の深層を追うことと同義になっていく。
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