骨嚙み
完結骨嚙み
小さな少女が父の葬儀に参列する。儀式を見つめながら、彼女の心は父と過ごした最後の夏へと遡っていく。浜辺での遊び、共に囲んだ食卓、父のぬくもり。そうした記憶が次々と蘇り、冷たく静かな現在と、感じ始めた喪失感との対比が際立っていく。
物語の舞台は、監督が生まれ育った日本の小さな島。そこで少女が背負うのは、父の死だけではない。実家の裏手にそびえる山には、戦争の名残である爆弾庫が隠されている。沈黙したまま、しかし確かに存在し続けるその場所を、少女の幼い悲しみが静かに照らし出す。
本作は、個人的な喪失と歴史の記憶がひとつの傷として溶け合う、記憶に満ちた風景のなかで、子どものグリーフを描き出す。
もし気に入ったら、こちらもどうぞ
この作品とジャンルを共有する作品。