氷川丸ものがたり
完結氷川丸ものがたり
平山次郎は関東大震災で母を失い、父とともにそば屋を営みながら日々を送っていた。やがて彼は、当時日本を代表する遠洋客船として知られた氷川丸の乗組員になることを決意し、船内の厨房で働き始める。船上では多くの人々と出会い、それぞれの人生に触れながら、次郎自身も少しずつ成長していく。
本作は次郎の視点を通して、氷川丸の建造から引退までの85年にわたる歩みを描き出す。船が時代の変化を見つめてきたように、次郎もまた、自らの記憶と向き合い、人生を形づくってきた人々とのつながりの深さに気づいていく。