義足のMoses
完結義足のMoses
脚のない少女の幽霊が、静かで空虚な世界を彷徨い、自らの孤独に囚われている。ある日、持ち主のいないタップシューズが、『雨に唄えば』の名曲「Moses Supposes」のリズムに乗って踊りながら現れる。少女は魅了されて近づき、その踊りに加わることで、互いの身体は補完し合う。靴は彼女に動きを与え、彼女は靴に完成された形を与える。
その出会いは、二人が完璧にシンクロするミュージカルナンバーへと発展していく。しかし、その瞬間の喜びは、彼女自身の存在のあり方と衝突する。幽霊の少女は、つかの間の繋がりの儚さと、靴と同じように自らのアイデンティティも跡形もなく消えてしまう可能性に向き合わなければならない。
