
ファースト・ライト
完結ファースト・ライト
テトはベッドに乗って学校へ向かう少年。理屈を超えたその通学路の先で、灯台の上では孤独な灯台守がカモメに朝食をねだっている。彼が出会う人々は皆、想像力のなかで明日を夢見ている。空を飛びたいと願う少年、海を思い出す老女、完璧な嵐を待つ漁師。しかし、現実という名の荒々しい波が、その夢に何度も打ち寄せては、世界の厳しさで幻想を砕いていく。
テトが灯台を包む闇へと足を踏み入れるとき、現実と夢の境界は曖昧になっていく。夜は答えのない問いで満たされ、少年は光が照らすことのできない何かと向き合わなければならない。希望のはかなさ、それでも夢を見続けることで見出せる強さを描く、詩的な物語。