風景写真で覆われた立方体が、私たちの目の前で回転する。カメラはそれをコマ撮りアニメーションで捉え、永遠の動きの錯覚を生み出す。しかし実際には、立方体は九十度回転するだけだ。この視覚的なトリックは、三次元空間の知覚と、それを平面に映し出す表現との関係を巧みに揺さぶる。
伊藤高志は、現実と光学幻影の境界を探り、観る者の空間意識に挑戦する。一九八二年に撮影された本作は、前作『Spacy』と同じ技法を用い、映画実験のなかで私たちが動きと奥行きをどう理解するのかを問いかける、催眠的な体験を生み出す。
登場人物 — BOX
この作品にはまだ登場人物がいません。