バベルの本
完結バベルの本
少年と妹が公園を散歩していると、ベンチの上に置き去りにされた一冊の本を見つける。古めかしく神秘的なその佇まいに心を奪われた二人は、本を開いてみることにする。すると次の瞬間、ページの上に小さなバベルの塔が現れ、目の前で命を宿したかのように動き始める。塔の内部を覗き込んだ兄妹は、椅子に座った老人が別の本を静かに読みふけっているのを発見する。
その場所は、大小さまざま、色とりどりの無数の書物を収めた本棚で埋め尽くされていた。老人がゆっくりとページをめくるたびに、驚くべき姿をした神話上の生き物たちが周囲に現れては消えていく。龍やグリフォン、そのほか幻想的な獣たちがインクの中から生まれ、空気に溶けるように消えていく。
子供たちはこの不思議な光景を目を輝かせて見つめながら、あの本がどんな秘密を隠しているのか、そして老人と彼が呼び出す生き物たちとの間にはどんな関係があるのか、思いを巡らせる。