
Angel
完結Angel
ウィングは長年、部屋に閉じ込められたまま、知るはずのない自由を渇望している。外界との唯一のつながりは、窓の桟に吊るされた小さな天使の人形。彼は何時間もそれを眺めながら、監禁からの脱出を夢想する。天使の姿は、彼が望むすべての象徴となっていく。飛ぶこと、自由になること、自分を閉じ込める壁を超えること。
天使になろうという考えに取り憑かれたウィングは、不可能を成し遂げようと、次第に絶望的な試みを繰り返す。失敗するたびに決意は強まるが、同時に自らの脆さへの自覚も深まっていく。夢と現実の境界は曖昧になり、彼はおそらく想像の中にしか存在しない変身を求めてあがき続ける。